個人的には世界一美しい蝶-アカエリトリバネアゲハ
世界一美しい蝶といえば多くの方が思いつくのはモルフォ蝶ではないでしょうか。確かにモルフォ蝶はとても美しい蝶ですね。しかし、私はこのアカエリトリバネアゲハこそが世界一美しい蝶であると思っています。今回はそんな美しい蝶、アカエリトリバネアゲハについて述べていきたいと思います。
アカエリトリバネアゲハとは
アカエリトリバネアゲハは名前を見ておわかりの通り、赤い襟のように首回りが赤いことから名前が付けられました。
アカエリトリバネアゲハはマレー半島やスマトラ島などマレーシアを中心とした東南アジアに生息しています。ちなみに上の写真は私がマレーシアの蝶園(以下からはバタフライパークと呼びます)に行ったときに撮ったものです。マレーシアではアカエリトリバネアゲハは非常に重要な蝶とされていて、国蝶として認定されています。当たり前ですが、国蝶は国鳥とは違いますよ。発音は同じですが国鳥は国を代表・象徴する鳥であるのに対して、国蝶は国を代表・象徴する蝶のことです。話は少しそれますが日本の国蝶は何かご存知でしょうか。
アゲハチョウ! ではありません。
オオムラサキです!!!
意外だと思った方もいるのではないでしょうか。恥ずかしながら私は小学生のころ、国蝶はアゲハチョウだと思っていました。よく見かけますからね。それはそうとアカエリトリバネアゲハの話に戻りましょう。アカエリトリバネアゲハの一番美しいところといえば、蛍光色のような緑色の部分でしょう。また、アカエリトリバネアゲハは蛍光色のような緑色の部分と首回りの赤色の部分を除いて体のほとんどが黒色なので、美しい蛍光色のような緑色の部分が黒色によってより際立っているように思えますし、派手すぎない、程よい上品な美しさがあるところがさらに良いと思います。
また、アカエリトリバネアゲハは世界で最初に蝶切手として使われました。それだけ、アカエリトリバネアゲハは公に実際認められているほど非常に美しい蝶です。
アカエリトリバネアゲハは温泉を飲む
アカエリトリバネアゲハは温泉の水を飲みに集まります。香川照之さんの「昆虫すごいぜ!」でご覧になった方もいるのではないでしょうか。アカエリトリバネアゲハは温泉の水をミネラル補給などの目的のために飲みにくるのです。また、温泉の水を飲んでいる間はアカエリトリバネアゲハは温泉の水を飲むことに夢中で、近づくことができるのでシャッターチャンスです。実際多くのカメラマンはこの温泉の水を飲んでいる場面をよく撮っているようです。エサに夢中だと昆虫は警戒心が弱まるのでしょうか。樹液を舐めに来ているスズメバチも樹液を飲んでいる間は警戒心が弱くなっている気がします。
アカエリトリバネアゲハは大きい
アカエリトリバネアゲハは世界の蝶の中でもかなり大きい蝶です。また、実際に持ってみるとよくわかるのですが、蝶にしては考えられないほどずっしりとした重さがあります。日本の蝶で大きいものの代表はモンキアゲハやカラスアゲハ、クロアゲハなどですが、それらの蝶を乗せたことがある方は分かってもらえるでしょうが手に乗せてみてもそこまでの重さは感じません。しかし、アカエリトリバネアゲハはずっしりとしていてまるで甲虫を手に乗せているのではないかと思うほどの重さです。おそらくアカエリトリバネアゲハの胴体の部分がすごく太くて大きいからでしょう。
アカエリトリバネアゲハはおとなしい
私個人の考えですが、アカエリトリバネアゲハはかなりおとなしい蝶であると思います。私がマレーシアにあるバタフライパークに行ったとき、アカエリトリバネアゲハは数自体は多かったのですが、飛んでいるアカエリトリバネアゲハの数は少なく、ほとんどは日陰や木の陰などに隠れて強い日ざしの当たらないところにいました。また、手のひらに乗せても大きく暴れることはなく、日陰にいるのとほとんど同じように羽を広げてじっとしていました。大きいからなのでしょうか。理由はよくわかりませんが...
アカエリトリバネアゲハは私が見る限り、じっとしているものの多くは羽を広げて休んでいました。羽を広げているうえにじっとしてくれるので写真撮影する側にとってはすごくありがたかったです。
最後に
どうでしたか。アカエリトリバネアゲハについて少しは興味を持っていただけたでしょうか。もし、興味を持っていただけたのならば幸いです。また、マレーシアに行くのであれば、バタフライパークに寄ってみることを強くすすめます。バタフライパークの話はまたの機会に詳しくするつもりですが、バタフライパークは行っても後悔することはありません。ましてや昆虫好きにとってはたまらない場所でしょう。「蝶好きにとっては」ではなく、「昆虫好きにとっては」と言ったのはバタフライパークは蝶だけでなく他の昆虫やクモ、サソリなども見ることができるからです。